Projects
π共役化合物は、その構造によって多彩な電子的性質をもちます。有機合成化学の発展にともなって、デザインして精密に合成できる分子の種類が増えている一方で、π共役化合物はそれだけでは機能を十分に発揮することはできず、3次元的に集合することで半導体などの材料として利用できます。しかし集積様式は分子の形のわずかな違いに左右されるために予測が難しく、特に結晶状態を精密にデザインすることは未だ困難です。
当研究グループでは、トポロジーや空間対称性といった幾何学的手法を積極的に取り入れることによって、従来の有機合成化学では実現困難だった「3次元空間をデザインする有機合成化学」に挑戦します。具体的には以下の研究を行います。
- 3次元幾何構造をもつπ共役有機構造体の合成と機能解明
- 分子の概念を拡張する新たな分子トポロジーの確立
- 電子回折結晶構造解析の有機機能性材料開発への活用
「パズルのように分子を作る」の理念のもとに、従来の有機合成化学の限界を超えた物質創製に取り組んでいきます。
Recent Results
Lab
NMR、X線結晶構造解析装置、質量分析装置、電子顕微鏡等は、分子科学研究所機器センターの共通機器が使用できます。
Logo
2つのCがS字型に組み合わさった図形です。Segawa Groupでは、Structural ChemistryとSynthetic Chemistryを根幹として、2つの輪が絡み合った分子「カテナン」のような新たな3次元構造体の創製を目指します。
PV
2023年4月22日の2023分子研オープンキャンパスでの研究室紹介
2021年10月23日の2021分子研オンライン一般公開にて放送された研究室紹介PV
ヨビノリたくみさんに分子研を紹介していただきました(2023年3月)
市民公開講座「パズルのように分子を作る 〜曲がった炭素分子の有機合成〜」(2023年10月)
X線結晶構造解析でカーボンナノベルトの構造が明らかになる瞬間(2016年9月)
分子研一般公開での座談会「研究者がこたえます!気になる!?研究者という職業」(2021年10月)